●護衛艦『うみぎり』 (DD158)

 2007年(平19年)7月21日(土)に海上自衛隊阪神基地に

おいて護衛艦『さざなみ』と護衛艦『うみぎり』の一般公開が行われました。

 同じ日、阪神基地では基地祭というか子供向けのイベントが開催されており、たくさんの親子連れでにぎわっていました。護衛艦内にも子供の姿が多く見られ、いつもとは雰囲気の少し違う一般公開となりました。

 

 

 

 

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■護衛艦『うみぎり』 (DD158)

 護衛艦『うみぎり』は、『あさぎり』型護衛艦8番艦として1991年(平成3年)に竣工した。

 『あさぎり』型護衛艦は、いわゆる新「八八艦隊構想」の基幹として『はつゆき』型護衛艦12隻に続いて8隻建造された。『あまぎり』型はヘリコプター搭載護衛艦であり、搭載数は1機だが、格納庫には2機収納可能になっている。そのため巨大な格納庫が見られるのが『あまぎり』型護衛艦の特徴であり、また欠点(レーダーに捕捉されやすい)でもある。

 なお1番艦でネームシップの『あさぎり』は2005年(平17年)に、2番艦の『やまぎり』は1年早い2004年(平16年)度にそれぞれ練習艦に艦種変更されている。

 『うみぎり』という名称はDD158より以前、旧帝国海軍において夕雲級駆逐艦『海霧』として建造が計画されていた。しかし起工前に建造中止となったので、旧帝国海軍〜海上自衛隊を通して『うみぎり』という艦名を持つ水上艦艇はDD158が最初となる。なお、海上保安庁には『うみぎり』級巡視艇が在籍していたが、すでに退役している。

●『うみぎり』Data

>>基準排水量:3550t/満載排水量:4950t
>>主要寸法:全長137.0m/幅14.6m

>>エンジン:ガスタービン4基2軸 出力:54000PS
>>速力:約30kt
>>乗員:約220名
>>主要装備

  62口径76mm単装速射砲×1 高性能20mm多銃身機関砲(CIWS)×2 アスロックSAM8連装発射機×1 

  短SAMシースパロー8連装発射機×1 ハープーンSSM4連装発射機×2 3連装短魚雷発射管×2
>>ヘリコプター 1機搭載

>>竣工

 『うみぎり』:1991年(平3年)3月12日/建造:石川播磨東京/所属:第4護衛隊群第8護衛隊/母校:呉

 

■外観

 

 

 『うみぎり』は南岸壁に接岸していたので、艦首方向から撮影するには限界がありました。なので中途半端な位置からの撮影となっています。艦首から見ると各種レーダーの付いたマストや煙突など、上部構造がごちゃごちゃしているのが分かります。『さざなみ』を見た後なので、余計にそう感じるのでしょう。

 

 

 艦尾から艦首方向を撮影。艦右舷の形態が分かります。やはり目立つのはヘリ格納庫。『あさぎり』型護衛艦の特徴なんですけどね。マストも2本あることが分かります。通路がヘリコプター発着甲板の下を通るような構造になっています。

 一通り外から眺めてから『うみぎり』に乗艦しました。

ラッタルを上ると乗組員が出迎えてくれます。

『うみぎり』のネームプレート。

ヘリ甲板の下ですが、通路はこんな感じ。

■兵装

 『あさぎり』型護衛艦の次に建造された『むらさめ』型護衛艦からはVLSが採用されたので、シースパロー短SAM発射機とアスロックSUM発射機を搭載する最後の護衛艦となるのでしょう。

 シースパロー短SAM発射機ですが、『うみぎり』ではミサイル装填は自動化されており、発射機の後ろにレールと格納庫扉がありました。今は練習艦となった2番艦『やまぎり』には無かったので、5番艦の『はまぎり』あたりから装備されたのでしょうか。

62口径76mm単装速射砲。『うみぎり』始め、多

くの護衛艦に搭載されています。

76mm砲と艦橋の間に、アスロックSUM発射機

があります。

ハープーンSSM発射筒。

 

毎度お馴染みの3連装短魚雷発射管。

 

シースパロー短SAM発射機。後ろに搬入用レールと格納庫扉があります。

これもお馴染みのCIWS。

R2D2に似ていますねぇ〜。(;´∀`)

■艦橋

 こちらも人が多く混雑していました。やはり子供連れの家族が多く、子供を艦長席などに座らせて記念撮影している親が目立ちました。混雑していたので早々に退却。なので写真はほとんど撮影していません。m(_ _)m

艦長・司令席付近から艦橋内を撮影。

艦橋の左ウィングから艦首方向を撮影。こういう配置になっています。

■格納庫

 『あさぎり』型護衛艦のヘリ格納庫はHS60Jヘリを2機格納することを前提に作られているので結構広い格納庫となっています。実際はヘリのローターブレードと尾部の一部を折りたたんでから格納することになっているのですが、その状態でSH60Jを2機格納したら格納庫内は一杯一杯になりそうな感じです。

 練習艦となった『やまぎり』は、この格納庫内に実習員用講堂がのプレハブが設けられています。

 

■SH60J

 

 

 『うみぎり』でもSH60Jの展示が行われていました。 こちらのSH60Jは、ローターブレードを伸ばしたまま(?)で展示されていました。ローターブレードを広げるとかなり大きく見えます。こちらでも内部に乗ることができました。

 SH60Jは、アメリカ海軍のSH60Bを母体として開発された哨戒ヘリコプター。艦艇+ヘリコプターで対潜・対水上戦を行うという日本独特の構想に基づいて開発され、三菱重工が主契約会社となりライセンス生産されています。現在までに103機が生産。海上自衛隊の主力ヘリコプターとなっています。現在は生産は終了。後継機のSH60Kの配備が開始されています。

■『うみぎり』いろいろ

 『うみぎり』で見かけたいろいろなモノです。

76mmに付けられていたカバー。さりげなく勧誘

しています。(;´∀`)

警戒に来ていた水上警察の船。どちらかというと

水上バイクなどを取り締まっていたようです。

いろいろなことに用いられる木の棒。竹を用いる所

に日本らしさを感じます。

【終わり】

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