●護衛艦

 「護衛艦」とは海上自衛隊が保有する水上艦艇の艦種の1つで、我が国の自衛隊のみにある名称。一般に「自衛艦」と言えば「護衛艦」を示すことが多い。英訳すれば「Destroyer」すなわち「駆逐艦」となる。英訳した名称だけを見れば、米海軍やイギリス海軍などの駆逐艦と同じということになる。

 それならば駆逐艦や巡洋艦などと言った名称を使えば良いのだが、一部の我が国国民の特殊な体質を考慮してか、全てを「護衛艦」という名称でひっくるめているようだ。 最近では多種多様な機能(装備)を1つの艦に搭載するため、「護衛艦」と言っても機能的には駆逐艦や巡洋艦の機能を有する艦もあるのが現実。単なる”呼び名”として定着しているので、そのままにしておく方が良いのだろうか。

 ちなみに海外から自衛艦を見ると、やはり「駆逐艦」として扱われているようである。世界の海軍事辞典、『ジェーン年鑑』でもそのように扱われているそうな。

 さて、ひとことに「護衛艦」と言っても、その役割や性能などによっていくつかに分類される。以下に列挙。

■DD(Destroyer)

 主として対潜水艦戦を担う艦種である。一定の対空・対水上艦艇能力も併せ持つ。役割からみればやはり「駆逐艦」であろう。

■DDH(Helicopter Destroyer)

 英語表記だけで直訳すれば”ヘリコプター搭載型駆逐艦”ということになる。DDにヘリコプターを搭載して、対潜水艦索敵・攻撃能力を飛躍的にアップさせたことになる。回転翼機の補給や整備能力を持つことになり、事実上はヘリ母艦と言える。

 海上自衛隊では『はるな』型と『しらね』型がこれに相当。護衛艦後部にヘリ発着場とヘリ格納庫を設けた形態となっている。

2009年(平21年)から就役するDDH『ひゅうが』型は全通甲板やヘリ収容・整備能力を持つ。なのにDDHという摩訶不思議な分類をされているが、おそらくは一部国民の持つアレルギー ショック対策なのだろう。

■DDG(Guidd Missile Destroyer)

 直訳すれば”ミサイル搭載型駆逐艦”ですかね。対潜水艦よりも敵航空機や敵艦艇などから発射される長距離対艦ミサイルなどを迎撃するのを主任務にしている。海上自衛隊ではイージス艦もこのDDGに分類されている。

■DE(Escoat Vessel)

 護衛駆逐艦に分類されるクラス。沿海海域における対潜水艦哨戒と攻撃が主任務となる。各地方隊に配属されている。

 

 現在在籍している護衛艦はこれらの4種類に分類される。

   

>>2007.09.02 Update

   

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◆護衛艦

護衛艦『はまゆき』

 12隻建造された護衛艦『はつゆき』型の第5番艦。「八八艦隊」構想の中心的な護衛艦の一隻として登場しました。対艦・対空・対潜水艦とバランスの取れた兵装と性能を持つ護衛艦です。

>>2007.03.08 Update

護衛艦『はたかぜ』

 ミサイル護衛艦『はたかぜ』型の1番艦。第三世代のミサイル護衛艦で、対空誘導弾を搭載しています。『はたかぜ』型は護衛艦で唯一ブルワークを装備しています。同型艦として2番艦『しまかぜ』があります。

>>2007.03.08 Update

護衛艦『さざなみ』

 5隻建造された『たかなみ』型汎用護衛艦の4番艦。127mm速射砲を搭載し、短SAMおよびSUM発射機をVLS化して

前甲板にまとめて配置しています。上部構造物はステルス性を考慮した平面で構成されています。

>>2007.09.02 Update

護衛艦『うみぎり』

 8隻建造された汎用護衛艦『あさぎり』型の8番艦。2本配置のマストや後部の巨大なヘリコプター格納庫が特徴です。

1番・2番艦は練習艦に種別変更されており、護衛艦として在籍しているのは6隻になっています。

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