しまなみ海道を渡ろう!

 

〜原付道編〜

 

『しまなみ海道』には7つの大橋がありますが、その全てが徒歩・自転車・原付バイクで渡ることが可能です。

自動車専用道と違って自転車歩行者道と原付道では、他の人やバイクの邪魔にならない限り、

途中で止まって風景を見て楽しんだり、撮影したり絵を描いたり、

橋の途中で何度も引き返したり、橋の路面に寝転がったり出来ます。(尾道大橋では難しい…)

大三島橋と因島大橋では自転車歩行車道と原付道が一緒になっているので、

渡る時は注意が必要です。

他の橋では分離されているので対向車と横風に気を付けよう。

自転車歩行車道と原付道は各島に住む人達の大切な生活道路であることをお忘れなく。

渡った日:2000年5月26日

5月25日に大阪南港を出港したフェリーで、翌26日朝に松山に到着。R317経由で今治に出て

四国側(今治)から本州(尾道)に向かって渡っています。

帰りは26日晩に東予港からのフェリーに乗るために、今治・尾道間を一往復しています。

フェリーの時間の都合で復路に渡った橋もありますが、すべて今治→尾道方向で記述します。

 原付道編 その2

 

多々羅大橋

生口橋

因島大橋

尾道大橋・(新尾道大橋)

(他の橋は『その1』に掲載しています。)

因島大橋でバイクを停めて記念撮影。

(今治→尾道方向で撮影)

 

しまなみ海道を渡ろう!〜原付道編〜 その2

多々羅大橋:大三島〜生口島

 多々羅大橋は来島海峡大橋と共に一番最後の1999年(平11年)5月に開通(供用開始)した大橋で、全長1480mの世界一長いファン形斜張橋である。

 支柱は2本あるのだがとにかく巨大で、近くで見るとその高さに圧倒される。そして、それぞれの支柱から橋に向かってケーブルが左右に何本も伸びている。遠くから多々羅大橋を見ると、支柱から伸びるケーブルの左右対称の幾何学模様がなんとも言えない美しさを醸し出している。生口島のレモン谷から見る眺めはお勧め。

  多々羅大橋は愛媛県(大三島)と広島県(生口島)の県境の橋でもある。

 通行料金:自転車・125cc以下のバイクと原付バイク…100円

生口島のレモン谷から多々羅大橋を撮影す

る。遠くから見ると左右対称の幾何学模様

が美しい。

 大三島の多々羅大橋の自転車歩行車道と原付道入口は、西瀬戸自動車道大三島IC近くの道の駅『上浦町』付近にある。ICとR317の交差点の北側すぐの所に自転車歩行車道の入口があり、自転車歩行車道は緩やかな勾配で大きくカーブしながら大橋に向かって行く。原付道の入口は、道の駅を過ぎた付近にあり、上浦芸術会館に向かう急勾配の坂道を上って行く。

 上りきった付近に海上自衛隊の救難ヘリコプターが展示されており、この前付近で展望台に向かう遊歩道と分離する。1車線の道を少し進むと自転車歩行車道と合流して多々羅大橋に向かうが、すぐに分離して自転車歩行車道は多々羅大橋の自動車道南側(下り車線側)、原付道は自動車道北側(上り車線側)を通る。

 1車線の原付道を走って行くと自動車道東側に出る。ここでまず目に入るのは巨大な支柱とそこから伸びる何本もの太いケーブル。遠くから見る美しい橋の印象とのは全く違う、威圧感を持った大橋が現れる。よくもまぁこんなモノを作ったものだ。人間の力ってすごいものだとつくづく感心する。橋の中央付近を越すと広島県に入ると、もう1本の支柱が迫ってくる。とにかく巨大な大橋である。

 原付道からは橋の西側しか見ることが出来ないが、晴れた日には本州らしき陸地の影が見えるとか。海面まではかなりの距離があるようで、どことなく宙に浮いているような気になる。

 広島県生口島に渡ると、原付道は自動車道から別れてカーブしながら観音山に向かう。観音山の山腹で自転車歩行車道と合流すると、そこから先は併用となり観音山の麓に作られたレモン谷の中を、何本かの農道と交差しながら進んで行く。緩い勾配の急カーブのある道を下り終えるとR317に出た。

 生口島の自転車歩行車道と原付道の入口は、R317と多々羅大橋が交差する西側にあった。

1.多々羅大橋の自転車歩行車道と原付

  道の大三島側の入口。R317からの

  入口は別々だがここで合流する。

2.とにかく巨大な支柱が現れる。その大

  きさに圧倒される。(大三島→生口島

  方向で撮影)

3.多々羅大橋から本州方面を撮影する。

  あいにく曇っていて本州までは見えな

  かった。

4.多々羅大橋の自転車歩行者道と原付

  の生口島側入口。レモン谷の中を通る。

◇◆◇ 多々羅大橋 ◇◆◇

  とにかくこの橋は巨大である。『しまなみ海道』で『長さ』を実感出来るのは来島海峡大橋で、『大きさ』を実感出来るのは多々羅大橋ではないかと思っている。車で自動車専用道をただ単に走るだけでは、この大きさは実感出来ないだろう。やはり自転車歩行車道か原付道を走って貰いたい。

 多々羅大橋を全景は、生口島のレモン谷から見るのが良い。巨大さが在る程度分かる。海沿いのR317からも全景は見えるが、大三島と生口島を結ぶ多々羅大橋の全景を見たければ、大三島の開山展望台に行くことを勧める。駐車場から遊歩道をしばらく進んだ行き止まりからは、多々羅大橋の全景をほぼ真横から見ることが出来る。

 大三島と生口島の原付道は自転車歩行車道と併用となっているので走る時は自転車と歩行者に注意がいる。生口島では途中で数本の農道と交差しており、交差点の原付道側にはポールが設置されているのでスピードは出さない方が良い。

 料金箱は生口島側に設置されていたと思う。

生口橋:生口島〜因島

 生口橋は生口島と因島を結ぶ世界第9位の長さ(790m)の連絡橋である。1991年(平3年)に開通(供用開始)した日本初の斜張橋でもある。橋の構造としては多々羅大橋と同じであるが、こちらの方が先輩となる。

 

 通行料金:自転車・125cc以下のバイクと原付バイク…50円

因島側から生口橋を撮影する。

 生口島と因島を結ぶ三光汽船乗り場(赤崎港)を過ぎてr81を北に向かい、西瀬戸自動車道を越して少し行った所に自転車歩行車道と原付道の生口島入口がある。入口から自動車道近くまでは併用区間で、勾配のある1車線の山道見たいな連絡道を上る。途中から橋を眺める休憩ポイントがある。

 生口橋では自転車歩行車道は自動車道南側(下り車線側)、原付道は北側(上り車線側)を通っている。原付道に入ると、多々羅大橋と同様まず巨大な支柱が視界に入ってくる。海側を見ると佐木島が遠くに見える。車道を挟んだ南側には生名島や岩城島などの島々が見える。橋の途中でKSRを停めてそれらの風景をしばらく眺める。真横をせわしなく車やトラックが通り過ぎて行く。

 巨大な支柱を越えてしばらく走ると因島に到着。因島側に料金箱が設置されており、ここで50円を支払う。

因島に入ると原付道は、自動車道の下を通って自転車歩行車道と合流して勾配のある1車線道でR317に下る。自転車歩行車道と原付道の因島側入口は、因島南IC方面から来ると、自動車道を越して150m位の所にあった。

1.因島の生口島原付道入口。自転車歩

  行者道と同じで、途中で分離する。

2.生口島側より因島方向を見る。2本あ

  る支柱の生口島側の支柱。

3.因島側より行く生口島側を撮影する。

 

 
 

4.生口島側の原付道入口。生口橋から

  少し離れた所にある。写真左に向かう

  とR317に出る。

 

◇◆◇ 生口橋 ◇◆◇

  生口橋の原付道は自転車歩行車道と分離されているので、歩行者と自転車を心配することなく走ることが出来る。だからといって油断してはいけない。横の自動車道上り車線を走る大型トラックやトレーラとすれ違う時に発生する突風に十分な注意がいる。結構ハンドルをとられてしまう。他の橋同様、横風の強い日は流されるので気を付けるべきだろう。

 生口島と因島での連絡道には、自転車歩行車道と併用なので歩行者と自転車に注意がいる。

 なお生口橋は復路(因島→生口島)に通っている。

因島大橋:因島〜向島

 因島大橋は因島と向島を結ぶ全長1270mの吊り橋で、1983年(昭58年)に開通(供用開始)した。上部が自動車道、下部が自転車歩行車道と原付道という二重構造になっており、雨の日でも横風がない限りは濡れずに渡れる唯一の大橋である。

 

 通行料金:自転車・125cc以下のバイクと原付バイク…50円

 

因島側から因島大橋を見る。自動車道の

下を通る。

 因島を横断して因島市大浜町に出る。ここから海岸沿いに因島大橋を見ながらR317を北上する。大浜港を通過してしばらく行くと急勾配の坂道にさしかかる。自転車歩行車道と原付道は、坂道を上りきった自動車道を越えた所にある。

 1車線の急勾配の坂道で自動車道に向かう。連絡道は併用で片側1車線の対向道路を進む。やがて因島大橋に到着する。因島大橋は上下二層構造となっており、上が自動車道で下が自転車歩行車道と原付道になっている。道幅は1.5車線ぐらい。因島から向島に向かって左側が自転車歩行者道、右側が原付道となっており、両道は低い縁石が並べられており区分されている。道はほぼ直線なのだが、上の自動車道が屋根代わりとなっているのと両側の転落防止用のフェンスのため、『橋』を渡っているというよりは『長い廊下』を走っているような気になる。

 フェンスと橋の鉄骨越しには布刈瀬戸を見渡せる。漁船や行き来する船も見える。原付道の途中で止まって写真を撮っていると、上の自動車道を走る大型トラックの振動が伝わって来る。少しだが、ゆさゆさと橋が上下に揺れる。吊り橋ということで振動がよく伝わるのだろう。

 向島に渡ると因島大橋の料金所がある。無人料金所で料金箱が設置されているだけ。50円玉を入れる。原付道は自動車道から離れると、山中の1.5車線道となって勾配のある坂道を下る。向島側の連絡道も自転車歩行車道と原付道の併用区間。

 連絡道を下ると向島町江ノ浦地区の畑の中に出た。町道を300mほど海に向かって下るとr377に出る。左回りに海岸沿いを進む。因島大橋を通り過ぎて約2km行くとR317に出た。

1.因島の原付道入口。R317沿いにあ

  る。後ろに見える橋脚は自動車道の

  橋脚。

2.因島大橋の原付道。写真左側の緑の

  ペイントが施されたのは自転車歩行車 

  道。(因島側から撮影)

3.向島の因島大橋原付道は入口。自転

  車歩行車道と併用で、畑の真ん中にあ

  る。写真左側に進むと海沿いの県道に

  出る。

◇◆◇ 因島大橋 ◇◆◇

 因島大橋の原付道はほぼ1車線幅となっているので、走る時には左側走行を心がけねばならない。自転車歩行車道とは縁石で仕切られているだけなので、時々原付道を歩く歩行者もいる。途中で止まる場合はバイクの置き場所を考える必要がある。

 因島と向島の連絡道は併用なので、対向バイクはもちろんのこと自転車と歩行者には注意してもらいたい。

尾道大橋:向島〜本州(尾道)

 『しまなみ海道』(原付道)の一番本州側の橋が尾道大橋。1968年(昭43年)に開通(供用開始)した全長385mの放射形斜張橋である。原付道という専用道ではなく、他の四輪車やトラック・バスと同じ車線を走るので街中の高架を走っているような気になる。

 道の端には人一人が通るのがやっとのぐらいの歩道があり、歩行者と自転車はその歩道を通らねばならない。

 

通行料金:自転車・125cc以下のバイクと原付バイク…10円

R2の交差点角にあった『尾道大橋』の標

識がある。料金表も。

 向島町の街中を通過して車やトラックと一緒に尾道大橋への連絡道に入る。勾配のある坂道を走りきると尾道大橋の料金所に到着する。尾道大橋の料金所は向島側のみ。高速の料金所のような雰囲気だ。原付はここで10円を支払う。

 尾道大橋の上を自動車専用道の新尾道大橋が跨いでおり、尾道大橋は新尾道大橋の西側を平行して通っている。尾道大橋は片側1車線の対向2車線道路。かなり高い所を通っているようで、遙か下に国道2号線とJR山陽本線が見えるのだが、国道を走っている車がかなり小さく見える。Nゲージのレイアウト模型を見ているような気にもなる。

 尾道大橋を走りきって本州に渡る。ここから先は自動車専用道となるので、自転車と原付はここで側道に入らなくてはならない。急カーブのある急勾配の2車線道を下ると、R2との交差点に到着する。

1.尾道大橋の料金所。向島にある。上

  を通るのは新尾道大橋。

2.車が途切れたのを見計らって尾道大

  橋を撮影する。橋の中央付近から本

  州側を撮る。

3.尾道大橋を渡る。歩行者・自転車と原

  付は側道に入らねばならない。真ん

  中の道は自動車専用道。

◇◆◇ 尾道大橋 ◇◆◇

 尾道大橋は尾道水道を渡る橋なのだが、尾道水道の幅が約200mということで、川を渡る高架橋という感じがする。交通量は非常に多く、絶えず車やトラック・バスが行き来している。

 尾道大橋には原付専用道はないので、125cc以下のバイクは車道を渡らなければならない。横を大型トラックやバスが通過する時は結構緊張する。途中で停まって景色を見るとか写真を撮るのは、事故の原因となるのでやめた方が良い。(私が渡った時は、運良く上下線とも車が途切れたので写真を撮った。)

 歩行者と自転車用に上り下り両車線に歩道があるが、人一人が通れる位の幅しかなくすれ違いは不可能だろう。尾道大橋を徒歩や自転車で渡るのは観光客だけで、地元の人達は尾道渡船を利用しているようで、歩道を通って大橋を渡る地元の人は見かけなかった。一人だけ自転車で渡る観光客がいただけだった。

◇◆◇ 新尾道大橋 ◇◆◇

 新尾道大橋は1999年(平11年)に開通(供用開始)された全長546mの自動車専用道。尾道大橋に平行するために、景観を調和させるためにハーブ形斜張橋として建設された。

 自動車専用道ゆえKSRUでは走れないので、今回は走っていない。DATAのみということで。

しまなみ海道を渡ろう!〜原付道編〜 その1

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