ショッカーのアジトに行こう!

 

2003年(平15年)8月17日(日)

一昔前の共産圏国家プロパガンダのような看板。

◇主役は「ショッカー」

 ことの発端は、大阪市営地下鉄に乗っている時に目にしたこのポスター。(これ→)

地下鉄の車内で見た時、笑いを抑えるので必死でした。

 右のは会場でもらったチラシですが、地下鉄の広告は同じ写真でもっと大きいものでした。一目見ただけで記憶に残る強烈な印象がありますね。宣伝文句にはこうあります。

『その昔、仮面ライダーと壮絶な戦いを繰り広げた、悪の秘密結社があった。その名も「ショッカー」。2003年夏、突如、南港ATCにショッカーが復活!!(以下略)』

 今まで仮面ライダーのイベントは数多く行われてきましたが、それらは全て「正義の味方」(=仮面ライダー)を主体としたイベントでした。しかし今回のイベントは全く違います。仮面ライダーのイベント史上、初めてと言って良いでしょう。「悪(敵側)」を主体としたイベントなのです。主役はあくまでも「ショッカー」。仮面ライダーはあくまでも脇役なのです。

 こんなイベントはそうそうあるものじゃぁございません。早速、オフ会を企画して行ってみました。

◇ATCへ

 今回の参加者は、管理人@あめふらしの他に、リンク先の管理人satounoさん、ぷくぷうさんとぷくぷうさんの娘さん、あめふらしの友人・ゲッテルの計5人。ぷくぷうさん以外とは地下鉄中央線本町駅で落ち合い中央線でコスモスクエアへ向かいます。この日は盆休み最後の日曜日と言うことで、家族ずれや中高生が多く乗っていました。「むむ。皆ショッカーに行くのか?」などと

アホなことを言ってましたが、天保山やコスモスクエア近くで開催していた『キダム』というサーカス、それに野外コンサートに行く方々でした。

 コスモスクエア駅で下車。そのままニュートラムに乗ればいいのに、駅から歩いてATCに向かいます。左写真がATC。このどこかに「ショッカーのアジト」があるのです。人気のない山の中や海辺、小さな離れ小島にアジトをつくらずに、こんな大都市の近くにアジトを作るとは流石ですね、ショッカー。

 アジトはATC北館4階にあるそうです。 

◇ショッカーのアジト(その1)

 ATC北館1階エレベータ近くにチケット売り場があるというので、これまた大混雑のATC北館を歩いて売り場に向かいます。売り場近くでぷくぷうさんと合流。早速チケットを買いに向かいます。

 なんとチケット売り場は、チケットを買い求める人達でごった返しておりました。(写真右) こんなに人気があるとは・・・。

 実は売り場の間にある通路の空きスペースに屋台風のチケット売り場を設けてあるので、通行人と買い求める人達で大混雑していただけなんです・・・。(^^) なんでこんなことをしたんだろ?

やはり「悪の秘密結社」ゆえ、一般の人達にわざと迷惑をかけるためにこんなことをしたのでしょうか?公園の砂場で子供が作った砂の城を破壊するなど、数々の悪行をしでかしてきた「ショッカー」の伝統はここにも生き続けている・・・? 流石ですね、ショッカー。

 断っておきますが、チケットを買い求める人の数は多かったですよ。かなり人気があったのです。

 さて、チケット売り場で注目したのが戦闘員のマネキン人形。(写真左) 市販のマネキンを改造したのではなく、このためにわざわざマネキンを作ったようです。無精ヒゲまでリアルに再現されていました。よく見ると唇も左端が微妙に上がっており、何とも言えない悪の戦闘員の独特な表情を出しています。一瞬、本物かと思ったほどです。

 ATCに遊びに来た人達も、アジトへは行かなくてもこのマネキンには注目していました。携帯のデジカメで写真を撮る人が後を絶たない・・・。宣伝効果抜群でした。

 チケットを買ってエレベーターでATC北館4階へ上がります。エレベーターを出ると、どこからか初代ライダーのBGMが流れてきます。音の源はホールの隅に置かれたCDラジカセからでした。

 ホールを歩いて行くと、イベントホール入り口に着きます。そう、ここがショッカーのアジト入口です。(写真右) 「高校の文化祭の模擬店入口を思い出させるような作りですねぇ〜」とはsatounoさん。ホンマですね。

 ショッカーのアジトは、ATC北館4階のイベントホールにありました。こんな所にアジトがあるなど

とは、立花のおやっさんでも気が付かないでしょう。流石ですね、ショッカー。

◇ショッカーのアジト(その2)

 入口横には東映直営売店がありました。いろんな仮面ライダーグッズや仮面ライダーとは全く関係のないアニメグッズが販売されていました。商売には抜かりはないようです。流石ですね、東映。

 さて会場前には、ショッカーの怪人や戦闘員に改造されるために拉致されてきた人々・・・いやいや、イベントを見に来た入場待ちの人達で一杯でした。(写真左) その数およそ50人ぐらい。その多くは小さい子供さんと一緒に来た家族連れ。ライダー世代のお父さんの姿もちらほら。子供をネタにして来られたのでしょうか。カップルの姿も見受けられました。私らのような『特撮ふぁん』の姿は少数でした。

 イベントの進行上、アジトには10人ぐらいで1組づつの入場となるので、しばらく待たなくてはなりませんでした。なかなか進まない行列に、ぶつくさ言って怒り始めるお父さんや、ダレ始める子

供も出始めました。

 私らのような人達なら、いろいろと「まにあっく」な話で盛り上がって時間を潰すことも出来るのですが、そうは行かない人達が多かったようです。この手のイベントでは我慢して待つしかないんですよね・・・。ダレ始めるお客達・・・。

 と、その時だった。一人の戦闘員が現れた。(田口モトロヲ調で)

 

\(^o^) イーッ!

 

 ダレていた子供達は突然元気になり、戦闘員の回りに駆け寄る。デジカメ片手にあめふらしも駆け寄る・・・(^^;)

ピースサインを出して仲良く記念撮影する子供達も。突然現れた戦闘員と子供達がふれ合う姿に、行列待

ちの大人達の顔に自然と笑みが現れ始めます。悪の秘密結社にもサービス精神旺盛な戦闘員がいるのですね。ショッカーの人心把握術は大したもんです。流石ですね、ショッカー。

 しばらくすると、ショッカー戦闘員に対抗してか、仮面ライダーが現れました。突然のライダー登場に、どよめく大人達とライダーに駆け寄る子供達。そしてデジカメ片手に駆け寄るあめふらし・・・(^^;)

 子供と握手して愛嬌ふる仮面ライダー。その後ろに回り込み、頭をペシッとはたいて逃げるお茶目な戦闘員。なんかホノボノしていて良い雰囲気です。ヽ(゜∀゜)ノ イイ!  ライダーと戦闘員は別の所での巡業(客引き?)のために外に出て行きました。

 場内は再び行列待ちの人達の気怠い雰囲気が漂い始めます。私らの後ろにいたお父さん(息子と2人連れ)は、イラつき始めたようで愚痴を言い始めます。『時間がなくなったから帰らないと

いけない。券を払い戻してくれ!』とアトラクション入口にいた会場係(入場係)の美人のねーちゃんに駆け寄る家族連れもいました。気が付くと、私らの後ろにはかなり長い行列が出来ていました。『行列の出来るアジト』です。大した人気です。

 やがて客引きに出かけていた(?)戦闘員が帰ってきました。会場前の雰囲気を察してか、客をいじり始めます。

『いいかぁ〜、おまえらぁ。ショッカーに入ったら、返事はこうだ』

 

\(゜∀゜) イーッ!

 

もう最高!(^^)b

 続いて・・・

『じゃあ練習するぞ。俺がかけ声出したら、全員声を出すように!』

 

\(゜∀゜) イーッ!

 

・・・・・・・・・・・・・・・ ホトンドダレモヘンジシナイ (´・ω・`)

 

『どうしたぁ!? 何故返事しない? それじゃあもう一回だ』(少しヤケ気味・・・)

 

\(゜∀゜) イーッ!

 

(’^^)/ イーッ・・・・・

 

 パラパラと返事・・・

『どうした?もっと返事しようぜ。』

『おまえ、さっき声を出していなかったろ?俺はみていたんだぞ!』と客に突っ込む。

『さぁ、いくぞ!』

 

\(゜∀゜) イーッ!

 

(’^^)/ イーッ・・・

 『そらそこぉ。なぜ声を出さない?』と、私らの隣にいた若者グループに鋭い突っ込み。

『みんな、恥ずかしがらずに返事しようぜ。俺もショッカーに入るまでは無口だった。』

 しゃべり続ける戦闘員。

『無口なライダーより、おしゃべりな戦闘員!』

 お客の中に入り、あちこち突きながらしゃべり続ける戦闘員。アトラクションって大変です。だんだんテンションが上がってきているのが分かります。戦闘員によく似たお父さんを見つけると、肩を抱き合い親友状態。お客もだんだんとノってくる。

\(゜∀゜) イーッ!

 

(^^)/ イーッ!

 

 戦闘員の努力がお客の心をつかんだようです。

『よぉ〜し、じゃぁ最後にもう一回だ』

 

\(゜∀゜) イーッ!

 

(^o^)/ イーッ!

 

気分はもうショッカー隊員?(^^)

◇ショッカーのアジト(その3)

注>>アトラクションエリア内でのカメラ撮影は禁止されていました。ここから先に掲載する写真はエリア外で撮影した写真です。

 1時間ほど待ってやっと私らの順番が回ってきました。人数は15人ほど。子供さんが4・5人いたかな。私らの他は家族ずれでした。

 入場係の美人のねーちゃんに先導されてアジトに入ります。薄ぐらいアジト内部。テレビモニターが置かれて初代ライダーのビデオが流されています。顔にペイントしたタイプの戦闘員が出ていたので、第1話あたりのビデオでしょう。最初の部屋には扉が二つ。一方には『スタッフ通用口』と書かれています。

 美人のねーちゃんが、このアトラクションについての説明をしてくれます。設定上、我々はショッカーに拉致されてきた一般人で、このアジトから脱出することになっています。アジト内は迷路となっていて、分岐点となる部屋では右か左のどちらかの扉を空けて進んで行き、脱出することになっています。先導員としてFBI捜査官がいること、うまくいけば仮面ライダーに会うことも出来るそうです。

 その後、アトラクションエリア内における禁止事項が説明されます。カメラ、デジカメ、携帯電話のカメラ、それにビデオなどでの撮影は全て禁止されていること、禁煙であることなどが説明されました。(どこでも同じです)

 説明が終わると、それを待っていたかのように、扉の向こうからショッカー戦闘員が現れました。

『ショッカーのアジトにようこそ!おまえらはこれからショッカーの怪人に改造されるのだ』

 おおお?なんと、美人のねーちゃんは美人局(つつもたせ)だったのか!。・゚・(ノД`)・゚・

 戦闘員に連れて行かれたのは、アジトのメインルーム(?)。司令室のような部屋でした。壁には、地球を掴んだ鷲のデザインで有名なショッカーのマークが。その前に並ばされます。

『これから総統のお話がある。心して聞くように!』

 直立不動の姿勢をとる戦闘員。赤ランプが点滅すると銭形警部もとい総統の声が流れ始めます。

 『ショッカーにようこそ。ここでは私の命令には絶対服従である。拒否は許されない・・・』

 

 総統のお話が終わる。『では、これからお前達を改造室に連れて行く』と戦闘員。怖がる子供達。ついに怪人に改造されるのだ・・・。((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル

 と、その時だった。扉の向こうから一人の青年が現れた。青年は戦闘員と格闘して戦闘員を倒す。

『大丈夫か?俺の名はクリス。クリス・チャン・ディオール。アジトに潜入したFBI捜査官だ!』

 どうやって潜入していたんだという突っ込みは無しにして、ここからはクリスの先導で先を進んで行くようです。とりあえず隣の部屋に移動します。その時、倒れていた戦闘員をつつくsatounoさん。『そこの大人!つっつくんじゃない!』と見事な突っ込み。(^^)

 隣の部屋は改造室。ここでは仮面ライダーに会う時に必要となるアイテムをゲットして次の部屋に進むと、次の部屋は分岐部屋でした。。左右2つの扉があり、どちらかを選ぶようになっています。グループにいた40歳半ばのお母さんがリーダーとなり、『右』を選択。ここから先、このような分岐部屋では扉を選択して、全員が進むことになります。個人行動は出来ない仕組みになっいます。

 やがてショッカー戦闘員に脱走が見つかります。追ってくる戦闘員。(でも一人だけ・・・) 急いで部屋に入り、扉を選択して進みます。部屋に進むごとに扉を閉めるように指示が出ます。私らは最後尾にいたので、誰かが扉を閉めることになります。建て付けが悪く、なかなか締まらない扉・・・(^^;) satounoさんに再びクリスの突っ込み。『そこの大人、扉を開けるんじゃない』 扉が閉まらないのですが・・・

 やがて怪人・イカデビルが現れます。イカデビルに追いかけられる私達。そして、ある部屋に駆け込みます。『早く扉を閉めて!』 急ぎ扉を閉じようとしますが、ここも建て付けが悪く、閉まり

が悪い扉でした。するとイカデビルが扉を律儀に閉めてくれました。結構、イイやつかも。イカデビル。

 駆け込んだ部屋は総統の部屋。ランプの光る像がこう言います。

『・・・・・ここのアジトは爆破する!』

『なんだって!?みんな、急いでここから脱出するんだ。近くには仮面ライダーも来ているはずだ。さぁ、早く!』

 みんなを急かすクリス。扉を選択して進んでいく私たち。仮面ライダーに会えるのか?そして最後の扉を開けて進むと、そこはエリア外のフロアでした。

 どうやら私たちが進んだルートでは仮面ライダーには会えなかったようです。残念。戦闘員の衣装を着ることが出来ると期待していたのに・・・。

 仮面ライダーに会うことが出来たら、会った人達だけがもらえる非売品のバッジがもらえたのですが、私達はもらうことが出来ませんでした。

 東映の売店で少し時間を潰した後、ショッカーのアジトを後にします。帰りのエレベータ、扉には『キミは、仮面ライダーに会うことができたか!?』というステッカーが貼ってありました。

(写真右)

 さて、ここでいくつか疑問があることでしょう。

 「仮面ライダーはどこに行った?」

 「一体アジトの中はどうなっているのか?」

 「他にどんな怪人がいるのか?」

 お教えしたいのですが、またどこかで開催されるかも知れませんので、秘密にしておきます。m(_ _)m

 戦闘員や怪人などの人数は少なく(戦闘員は2人だけ)、セットも模擬店みたいでしたが、かなり楽しめました。初代ライダー世代も、最近のライダーからしか知らない世代も、みんな楽しめるアトラクションです。

 もしご近所で開催されるようであれば、是非訪れて下さい。

●各自の感想

 satounoさん:ドアの建て付けが悪かった。

 友人ゲッテル:(選択する扉で)右に行ったらショッカー、左に行ったらゲルショッカーだったらどうしようかと思った。

 ぷくぷうさん:イカデビルの弱点は額だよ〜

 ぷくぷうさんの娘:こわくなかったよ。(でもとある部屋では泣きかけていました。)

 あめふらし:\(゜∀゜) イーッ!

 次は『恐怖!ゲルショッカーのアジト』ですか?(^^)

注>>

『恐怖!ショッカーのアジト』は、大阪南港ATCにおいて、2003年7月19日〜8月31日まで開催されていました。既に終了しており、現在は開催されておりません。

《ショッカーのアジトへ行こう!終わり》

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