>>輸送艦『おおすみ』(その2)

○『おおすみ』 〜武装・レーダーなど〜

 LCACは説明済みなので、それ以外の固定装備を説明します。

■Close In Weapon System(CIWS)

 『おおすみ』艦橋の前後にやたらと目立つのが右写真の物。巨大な白いポットというかR2D2みたいな物。これは高性能20m

m機関砲で、『おおすみ』型には艦橋前後に1基づつ計2基装備されている。3000〜4500発/分、最大射程約4500mという性能を持つ76口径の機関砲。

 目標の捜索・追尾から評価・射撃(攻撃)まで全て自動で実行する能力も持つ。自動モードであれば、エリア内にある物すべ

てを追尾・射撃(攻撃)するという優れものだそうだ。(;゚Д゚)スゴ 

 艦橋の船首側にあるCIWS。右の

 赤いのは消火用水銃(かな?)

 ほぼ正面真下から。艦橋の上にあ

 る白い球は衛星通信アンテナ。

 艦橋艦尾側のCIWS。ロボットみ

 たいでつ。

 給弾ベルト(でいいの?)。さすがに

 実弾は装填されていない。

■チャフロケットシステム(chaff)

 直径の大きいパイプを突き刺したような兵器。ロケット砲「自衛のための武器」と言える兵器。アルミ箔やワイヤーが入ったコンテナを射出・散布する。主に敵レーダーの目標選定・判別を困難にさせるのが主目的。レーダー誘導ミサイルもしくは熱源誘導ミサイルに有効だそうだ。

 『おおすみ』型には左舷・右舷にそれぞれ6連装のものが2基づつ、合計4基装備されている。

 ちなみに射出するチャフ弾は、艦上での組立て・分解は禁止されているそうな。あと熱・衝撃にも弱いので火気厳禁で作業を行わないといけないそうな。デリケートな兵器なんでつね・・・。

●ランチャー(1本)のデータ/横:457mm/縦:978mm/高さ:1542mm/重量:約181kg

■12.7mm重機関銃M2

 機関銃。これは『おおすみ』の固定装備ではなく搭載品として扱われている。(海自艦艇全てでそういう扱いだとか) 

 機関銃本体を展示するのはまずいのか、一般公開時は取り外して艦内に収納しており、架台しか見ることができなかった。写真は右舷側にあった架台を内側から撮影した。左舷側にあったかどうか、また他の場所にあったかどうかは覚えていません。m(_ _)m  

 事があれば、ここに重機関銃が設置されるわけだが、架台の裏側(射撃手側)には『警告射撃』と『防護射撃』の撃ち方が書かれたマニュアル紙が貼ってあった。

警告射撃「目標の右(左)約20度」

●警告射撃は2回行う。

●1回目、約20発発砲後目標の様子を伺う。

●2回目、目標に変化がない場合には、再度約20発、発射する。

防護射撃「目標を照準して撃つ」

●射弾群急射、1射弾群約20発

●目標撃墜(撃破)まで撃つ。

 

 ・・・だ、そうだ。(;゚Д゚) こと細かく決められているのね・・・。

■レーダー

 艦橋のてっぺんに設置されているのがレーダー。対空レーダーと対水上レーダーの2基が設置されている。

 右写真の下側にある大きな網型のが対空レーダー『OPS−14』。一般的な対空レーダーですな。写真では分かりずらいのですが、対空レーダーの上にある台にのっかているT字型のが『OPS−28』と呼ばれる対水上レーダーで、対艦ミサイルを水平線付近で検出する能力があるそうな。(゚д゚)スゴー

 あと気象レーダーとかもあるのでしょうが、どれが何なんかは分かりまへん。ところで輸送艦には潜水艦や魚雷に対する備えはあるんでしょうかね?

○『おおすみ』 〜ブリッジ〜

 艦橋周辺をウロウロしていたらsatounoさん達とはぐれてしまった。(^^;) 一人で遅れてブリッジに入る。『うらが』よりも少し狭い感じがするブリッジだった。見学者で混雑していたので、よけいに狭く感じたのだろうか。旧海軍出身者(それとも海自OB?)らしき方が艦橋にいた自衛官にやたらと専門用語(海軍用語)で話しかけていた。

 混雑していたので自衛艦の説明をあまり聞かずに機関制御室(?)に入る。モニターなどにいろいろなデータが表示されているだけ で、工場の制御室みたいな感じな部屋。ここでもOBらしき方が熱心に質問されていたので、一通り見ただけで部屋を出てしまった。結局、ブリッジには5分ほどいただけでした。(^^;)

 ちなみにCIC(戦闘情報センター)やヘリ管制室などは公開されておらず、見ることは出来なかった。

 『おおすみ』の操縦席。近代的にコンパクトに

 なっている。

 こちら機関制御室。モニターにデータが映しださ

 れているだけで、工場の制御室みたいな感じ。

 ブリッジにあった。『航海科員募集中!』だと

 か。応募しますか?(^^;)

○『おおすみ』 〜艦内(2)〜

 ブリッジでsatounoさん達と合流し、独特の急斜面階段を下りる。下りは結構きつく、慣れていないとおりずらい。別フロアにある手術室や食堂などを見せてくれるのだろうかと期待していたが、ブリッジからの順路はひたすら階段を下りて行くだけ。最後は格納庫脇に出た。どうやらこれで見学コースはお終いのようだ。(´・ω・`) 

 最後はあっという間に終わり、再び岸壁へ戻った。

 これが海自艦船の階段。ご覧の通りかなり急

 な傾斜となっている。

 こういうのがあった。学校の職員便所みたいな

 ものか。便座が違うとか何か違うのだろう。

 一般用便所の手洗い。これまた学校の手洗い

 のような感じ。

○『おおすみ』 〜再び岸壁より〜

 『おおすみ』から下船して岸壁に戻る。船首から撮影しようと船首方向に向かうが、艦は岸壁ギリギリまで停泊しているので船首から船尾方向を撮影するのは不可能な状態だった。岸壁の端から撮影できないことはないが、立入禁止区域だったので入らずに少し手前から撮影する。『おおすみ』はデカかった。

 乗船した同じサイドランプから下船した。

 船首方向よりランプを撮影。

 船首にある艦籍番号。『おおすみ』は「4001」

 となっている。

 船首から船尾方向はこれが限界。もう少し奥に

 停泊してくれたら良かったのだが。

 

 ヘリポート脇から撮影。つくづく大きな艦である

 ことがわかる。

 こちらの岸壁には掃海艇『くめじま』が停泊。

 奥の船首は『おおすみ』のもの。

 

 掃海艇を撮影してから正門に戻り基地を後にする。早くも14時半過ぎにオフ会は無事終了。このまま本山駅に戻ることにした。ところがバス停まで来たところで雪が降り始めた。幸い屋根付きのバス停だったが、寒い中バスが来るまでしばらく待たねばならなかった。

 その後、バスに乗って本山駅前に移動。そこから少し歩いた阪急岡本駅前の喫茶店でダラダラしたのち解散。『広い。でかい。寒い。』の艦艇一般公開オフ会でした。 

☆海上自衛艦じゃございませんが・・・

●マルキン忠勇

 『おおすみ』艦尾であれこれ撮影していると、山手の方よりオレンジ色 の船が一隻やってきた。船腹に『マルキン忠勇』と書かれている。『マルキン』って、マルキン醤油の”マルキン”?醤油会社が船を持っているのでつか??(・∀・)?

satounoさん:珍しい!!

 この船は醤油を運搬する専用船だとか。オイルタンカーならず醤油タンカー か。滅多に見ることが出来ない大変レアな船なのだそうだ。『おおすみ』よりもそちらに注目する2人。目的が違いま

すがな。(^^;)

 醤油タンカーは阪神基地を過ぎて西に向かって進んで行きました。良く分からないまま、しっかりと写真をゲット。得した気分?(^^)

注:マルキン醤油(株)と忠勇(株)は、2000年(平12年)4月に対等合併して『マルキン忠勇(株)』となりました。

●海上保安庁巡視艇

 『おおすみ』の周辺をウロウロしていたのが海上保安庁巡視艇『なだしお』。海上からやってくるかも知れない反単戈平禾口団イ本系の抗議船を警戒していたのでしょうか? 20分ぐらい周辺を警備していた。ご苦労様。

 場所柄、この他にもダイヤモンドフェリーや阪九フェリー、有村産業の各民間フェリーの姿を見ることができました。

【終わり】

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