>>平成20年度富士総合火力演習(その1)

>>陸上自衛隊TOP

◆総火演(後段)

 1125、総火演後段が始まります。後段の内容は”攻撃の場を通じた諸職種共同の戦闘様相の展示”つまりは”模擬戦の展示。だたし実弾使用”ということ。

 設定は『三段山(だったなか?)にいる敵部隊を制圧』というものだったように思います。ヘリや偵察部隊、戦車などが連携して攻撃し制圧してゆくというものです。

 前段以来雨が降っていますが、総火演の模様をほとんど撮影していないので、デジカメの水没・故障を覚悟で撮影することを決意。 総火演に来て、写真をほとんど撮らないで帰るのも何ですので・・・。なので後段でまとまった写真を撮影しています。

 

 

 

まずはOH1による偵察飛行から始まります。

 

軽快な動きを見せるOH1で敵陣地を偵察。

状況を確認して報告。

 

 

 

 

2機のUH1が偵察バイクを積んで飛来。

 

 

 

 

UH1から降りた偵察バイクが猛スピードで偵察行動開始。

OH1と入れ替わりでAH1が飛来。

偵察バイクをバックアップします。

 

ちなみに偵察バイク(KLX?)は、UH1内にスタンドを立ててふつうの状態で搭載していました。

UH1はバイクをふつうに搭載できるのですね。

 

下ろすのに少し時間がかかったように感じられたのは気のせい?

 

 

 

 

AH1が援護射撃。もちろん実弾射撃です。

オレンジ色の線が実弾です。

 

 

 

 

続いてUH60とCH47が到着。

 

 

 

 

ロープを垂らして、陸自隊員を降下させます。

全員が降りたあとヘリは撤収します。

 

この間、AH1は上空で待機して援護。

また写真には写っていませんが、別の場所では高機動車が射撃して援護しています。

 

 

 

 

今度は2機編隊でCH47が飛来。

着陸して高機動車4輌を下ろします。

 

下ろされた高機動車はすぐさま展開して配置につきます。

 

CH47、機動性が意外といいです。

見た目で判断したらあかんね。

 

 

 

 

高機動車が展開したあと、87式偵察警戒車が展開。

敵陣に向けて機関砲を撃ちまくります。

 

この間、さきに展開した隊員達が迫撃砲を撃ち込んだりしていたような・・・

 

 

 

 

敵陣地を一気に攻略するため、戦車部隊に射撃を依頼したようです。

それに応えて展開する74式戦車。

 

砲塔は敵陣地を向いています。

 

 

 

 

戦車らしい光景。(・∀・)イイ!!

 

 

 

 

配置について実弾射撃。

 

 

 

 

雨でご覧の通り霧がかかっていますが、5の台後方に煙が立ちこめています。

 

この後、車輌・戦車による敵陣突入を行おうとしましたが、敵陣周辺には地雷原があるとのこと。

 

 

 

 

連絡を受けた施設隊が、92式地雷原処理車を出動させ処理弾を発射。

 

 

 

 

処理弾が爆発して地雷を処理。煙が立ち上っている付近で処理弾が爆発しています。

 

92式地雷原処理車は、地雷原に導爆索付きの処理弾(ロケット)を投射。

広がった索に付いている爆薬を爆発させて、目的地一帯の地雷を一気に誘爆させるとか。

爆発で地雷原に幅5m、長さ数百mの通路を開設できる能力を持っているそうです。

 

 

 

 

そのあと展開してきたのが90式戦車。

地雷原を突破して敵陣地に突入という設定だったような。

 

かなりの速度で移動してきました。

雨なので泥を跳ね上げながら前進してきます。

雨の中でしか撮れない写真です。

 

 

 

 

90式は4輌が展開。

 

横に並んで前進したかと思ったら、突然急停車して射撃。

 

 

 

 

敵の攻撃を回避するため、すぐに後進して位置を移動します。

 

4輌ほぼ同時に後進。この位置から前進に変わります。

 

 

 

 

移動中の90式。

 

大きい車体の割に動き速いです。

 

ちなみに写真に雨粒が写っています。

それほど強い雨が降ってました。

 

 

 

 

射撃位置に移動して実弾射撃した直後の90式。

 

先に見えるオレンジ色の弾は、別の場所から、別の車輌が撃った実弾だったような・・・

うろ覚えですいません。m(_ _)m

 

この後は90式戦車の一斉射撃とヘリによる総攻撃のようです。

 

・・・が

ここで限界に達しました。

 

ふやけた指がしびれてきて、シャッターが押せません。

体もかなり冷えています。

さすがに6時間も強雨の中にいたので、これ以上の観覧は体力的・精神的に保ちません。

 

「もうあかん。」と思った途端に、何のためらいもなく席を立ちました。

あとの二人も続きます。

 

後段の最終仕上げ前ですが、突然撤収しました。

なので、ここから先の写真はありません。

m(_ _)m

 

この後は、90式戦車の一斉射撃と、AH1とAH64(が飛んできたとか)などの

ヘリの攻撃で総仕上げだったそうです。

 

それで後段が終わり、今年度の総火演は無事に終了とのこと。

お疲れ様でした。

 

◆撤収(1)

 

総仕上げの光景を見たいという思いはいっさい起こらず、バスに乗りたい一心で歩きます。

 

「雨の当たらない場所で休ませてくれ・・・」

 

思いはこれだけです。

 

AH1がバス乗り場の上空を低空で通過して行きますが、なんら興味わきまへん。・・・('A`)

レアな自衛隊グッズを置いてある土産物屋も素通り。

雨の中財布を取り出してあれこれ買う気などおこりまへん。

 

バス乗り場に到着。

すでに長い列ができています。

疲れ切った我々3人も含め、みな雨で濡れて疲れ切っています。

なんら会話もせずに無表情で列にならんでいます。

 

まるで敗残兵です。(;´∀`)

 

20分ほど待って、やっとこさバスに乗りました。

 

約6時間ぶりの雨の当たらない場所です。

座席に座ってしばらくすると、電池が切れたかのように意識がなくなりました。⊂⌒~⊃。Д。)⊃

 

◆撤収(2)

 JR御殿場駅前近くで目が覚めました。10分ほどでしたが熟睡していました。バスを降りて駐車場の車に向かいます。ここでやっと雨具を脱ぐことができ、ぬれた靴や靴下を脱ぐことができました。ひとまずぬれた物をビニール袋に一まとめにし、ぬれたデジカメの水滴をぬぐいます。

 暖かい飲み物で一息ついて1350には駐車場を出ました。御殿場ICに向かいますが、何故かICに向かう県道は大渋滞。ICに入ると東名を名古屋方面に向かいます。東京まで約130km、峠を越えれば神奈川県の箱根という場所まで進出していましたが、悪天候と予想以上の体力の消耗により撤退を余儀なくされた我々でした。(;´∀`)

 高速に入ったのですが、とてもこのまま運転し続けることはできません。なので沼津ICで降りて、近くにある温泉施設に入ります。仮眠室もあり何度でも温泉に入ることができる温泉施設でした。そこで仮眠を含めて約4時間滞在。少し疲れをとってから

1800時に沼津ICから再度東名高速に入り、一路名古屋へと向かいます。

 雨はこのころも断続的に降っています。東海道新幹線は大雨により運転を見合わせているとかで、よくまぁ、そんな雨の中に6時間もいたものだと、我ながら感心した次第です。東名高速を西へ西へ。静岡県は広い。走れども走れども静岡県です。

 浜名湖SAで再び限界を感じしばし仮眠休憩。その後、愛知県に入り伊勢湾岸道〜東名阪〜新名神と往路と逆のルートを進みます。草津SAに入るつもりが、ぼけ〜っとしていたので入り損ね大津SAで二回目の休憩。ここで食事の後30分ほど仮眠して2330頃に出発。A氏と翔鶴瑞鶴をそれぞれ送り届け、自宅に到着したのは25日0130頃・・・。走行距離往復で約900kmでした。往復900kmの運転は疲れましたわ・・・。⊂⌒~⊃。Д。)⊃

 翌日は昼前まで熟睡。そして疲れは翌々日に出て、全く仕事をする気がなかったのはいうまでもありません。今回でいろいろとノウハウを得たので、これを基にして来年の総火演を楽しむつもりです。その前に当選しないとね・・・。(;´∀`)

●はぢめての総火演

 2008年(平20年)の総火演は、ここ数年で最悪の天候だったそうです。初めての総火演が大雨の中というのは、ある意味貴重な体験でした。いろいろなノウハウを得られましたし、雨の中を爆走する戦車は雨の中でしか見られませんから。雨が降ってなければ、ほとんど撮影してばかりで、じっくり自分の目で演習の様子を見ることができなかったでしょう。初回は雨で良かったかなと思う今日この頃。次回こそは、晴れ(せめて曇り)であって欲しいものです。

 陸自隊員さん達も、あの雨の中丁寧に接してくれました。雨でしたが、楽しむことができました。ほんと、お疲れ様です。m(_ _)m

 

 さて、総火演で感じたことをいくつか。

>観客

 幸いなことに私の周りでは非常識な輩は見かけていません。しかしシート席を見ていると、演習が始まっても傘をたたまない輩とか、立って撮影する輩とか、座ってはいけない場所に座ったりとか、マナーを守れない輩が目立ちました。案内誘導の陸自隊員がいくら注意しても知らんぷり。ああいう輩はつまみ出していいんじゃね? 

 地元(?)議員後援会の団体さんもいくつか見ました。議員の名前を書いた幟を持ってウロウロしていましたが、撮影している者にとってはファインダーの中に入ってきて邪魔になるんで、幟はやめて欲しいですね。その議員の所属する政党には絶対に投票しないと思いますよ。ほんま・・・。(゚Д゚)ゴルァ!!

>服装

 晴れていれば暑いのですが、曇りや雨の時は温度がかなり下がります。日焼けと寒さ対策で長袖のシャツを着てくるか、長袖の羽織るものを持参するのがよいかと。晴れていれば帽子とタオル(複数枚)は必需品です。上下迷彩服は、本物の陸自隊員と混同されやすいので極力やめた方が良いでしょうね。

 

 雨対策は常に考える必要があります。演習場自体が富士の裾野にあるため、天候自体が変わりやすく、晴れていても急に曇って雨が降り出すような場所のようです。なので観覧に行かれる場合は雨具は必携です。

 演習中は傘をさすことはできないため、雨具は雨合羽中心となります。100均やコンビニで売っている安いのはすぐに破れて使い物にならないので、最低でもホームセンターなどで売っている少し高い雨具を購入した方がいいですね。釣り用の雨具かスキー用品あたりが最適じゃないですかね?

 ちなみに@管理人はバイク用雨具をそのまま着用。用心して尻と腰の周りにはビニール袋を巻いておきました。翔鶴瑞鶴は 雨具のポンチョを着用。球場で売っている雨天時の野球観戦用ポンチョでした。座っていれば足までカバーされるので、足下以外は濡れずにしみます。ただこれは撮影時にいちいち裾をまくり上げないとならないので、とっさの撮影時に不便かと。しかし防水(撥水)性は 良いです。

 安くあげるなら、45Lのゴミ袋に腕と頭を通す穴をあけて着るという手段があります。2〜3枚重ねて、あとは体にフィットするようにしてビニールテープでしっかりと固定します。これ、バイク乗りの雨具に穴があいて駄目になったときの緊急雨対策の一つ。腕 と足はだめですが、上半身はこれで濡れずに済みます。(ただし蒸れやすい) 寒ければ新聞紙を体に巻き付けてからゴミ袋を着れば意外と寒さもしのげます。ただし見た目は最悪です。(;´∀`) 持っているなら、ダイビング用のドライスーツを着るという方法が・・・(^^)\(_ _#)<ソンナヤツイルカ!

 長時間雨中にいたり、大雨の場合は雨具でも浸水します。@管理人は浸水しました。防水スプレーをふっても役に立たないこともあるので、着替えは必要でしょう。晴れていた場合も汗でぐちょぐちょになった下着を替える必要があるかもしれないので、やはり着替えは必要です 。

 

 靴ですが、演習地内の地面は当然土です。泥で汚れても良い歩きやすい靴で来るのがベストです。ヒールを履いてきた女性を見かけましたが、あれは選択ミスですね。┐(´ー`)┌  雨だと長靴で来るのも良いかも。雨だったので翔鶴瑞鶴はサンダルでしたが、怪我しやすいのでやめた方がいいでしょう。傷口から感染して破傷風にでもなったらえらいことです。車で来る場合は予備の靴も積んでおくべきでしょう。ちなみに@管理人は安全靴を履いて行きました。

 

 鞄なども雨を考慮して、防水・撥水性のある鞄を選択しましょう。ふつうの鞄でも内部にビニール袋を入れておいた方が良いです。 雨の場合は鞄の底辺りから水がしみ込むので、鞄内の底に予めビニールを敷いておく方がいいです。ホームセンターなどで売っているコンテナボックスは、かさばる上に周囲の人達の邪魔になるので、持ってこない方が良いです。

 

>精密機器

 デジカメなどの精密機器の雨対策は万全に。防滴・防塵対策はしてありますが、本格的な雨の中だとそれも効かなくなり、 水が侵入して故障の原因となります。市販されているカメラ用の防水カバーやケースを使用するか、なくてもタオルでくるむぐらいはしないといけません。

 コンパクトデジカメでも、機種によってはダイビング用品で透明のカメラケースがあります。それを使えば雨中ではほぼ無敵でしょう。 防水仕様のデジカメを持参しても良いですね。

 一眼レフのカメラなら、コンビニ袋やビニール袋を2〜3枚重ねて穴をあけ、穴にレンズを通してから水が入らないようにビニールテープで巻くという方法があります。この方法が一番安上がりでしょうね。ただし、メモリカードやフィルムの交換が困難なのと滑りやすいので要注意です。

 防水機能のない携帯電話やiPodなどは、ビニール袋に入れて水が入ってこないよう厳重に封をしておいた方が良いですよ。 これらは水が入ると簡単に故障します。時計も生活防水のある時計を持ってくることをお勧めします。

 

>あと必要な物

・当選葉書:これがないとチケットをもらえません。

・ホルダー

 身分証明書を入れて首からぶら下げているアレです。会場内に一度入場すると、出るときはチケットの半券を提示する必要があります。いちいち探して見せたりしていると、面倒ですし無くしたりする危険があります。特に雨中ではめちゃくちゃ面倒です。なので半券をホルダーに入れてぶら下げておけば楽です。

・敷く物

 シート席でもスタンド席でも、とにかく尻に敷く物が要ります。段ボールでも良いのですが、雨が降ると厄介です。登山用品店で売っているような物が良いかも知れません。テントで使う銀マットやブルーシートは余裕があれば持参すれば良いかと。

・双眼鏡:あれば便利。

・耳栓

 戦車の実弾射撃時にあれば驚かなくてすみます。周りの音や声が聞こえずらくなる欠点あり。大きな音に弱い方には必需品ですね。

 

>たぶん不必要な物

・折りたたみの椅子

 シート席で椅子に座って観覧しようと持ってくる人が多いようですが、演習が始まるとシート上に座るように指示されるので、座って観覧することはできません。

・コンテナボックス

 防水性は良いし椅子代わりにもなるので便利ですが、周囲の人の邪魔になるし、かさばるし、持ち運びが大変なので持ってこない方がいいです。

・飲食物

 買いに行くのが面倒ということなのか、コンビニでお菓子やジュースを大量に買い込んで持参してくる人がいました。飲食関係の屋台なども出るので、特に要らないでしょう。雨の中では食べることもままならないので、持ち込むなら最小限で良いかと。ただしゴミは必ず持ち帰りましょう。

 

 現金やカード、免許証、乗車券など貴重品は鞄などに入れずに、身につけておくことをお勧めします。無くしたり盗まれることがありえますから。 あと、荷物は最小限に。

 

 たかが1回だけ総火演を観覧した私が書くのもなんですが、来年以降の参考になれば幸いです。

【平成20年度富士総合火力演習レポ 終わり】

>>陸上自衛隊TOP

>>MILITARY PAGE TOP