火曜日MT平成18年度研修会レポート(2)

◆四国カルスト

 国民宿舎を出発して1.5車線狭路を進みます。天狗トンネルというトンネルを抜けると、そこから先は四国カルストと呼ばれる

カルスト台地となっていました。

 カルスト地形とは石灰石などの易水溶性の岩石で構成された大地が、雨水などの浸食によって溶かされて出来た複雑な地形のことです。およそ2億5千年前に珊瑚礁によって出来た石灰岩の地層が、約200万年前に隆起して四国山地が出来たときに地表に現れ、長い時間をかけて浸食されて出来たものだとか。見ている石灰岩は2億5千年前に出来た岩なのですな。

 

 

 四国カルストは日本三大カルストの一つで、標高約1000〜1400mに位置する東西約25kmものカルスト台地となっています。(他の二つ:山口県の秋吉台、福岡県の平尾台) それを縦断するようにして進むr383(県道四国カルスト縦断線)を西に向かって進んで行きます。あちこちに石灰岩が転がっている広大な草原の中を1.5車線幅の狭路が貫いています。草原には牛が放たれており思い思いに草を食べています。「ここは日本か?」(ひすさん談)と思わせる、日本離れした風景が広がっていました。ヽ(゚∀゚)ノ

【写真】姫鶴平付近の光景。こんな光景が広がります。

道路の影は風力発電所のプロペラの影です。

◆2度あることは3度ある

 一時期曇ったのですが、この頃になると晴れてきました。暑くもなく寒くもないちょうど良い気温です。尾根に近い場所なので遮るものはなく、青空をバックにして広大な風景が広がっています。実に開放的な風景。走っているライダーも開放気味になりがちです。

 その一瞬の油断がトラブルを誘い込みました。五段高原にあるダート駐車場でひすさんを待っていると、向こうより加速したドリラが接近。私達の前でブレーキターン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・のはずが

 

 

 ごらんの通りです。何があったのでしょう?皆様の想像にお任せします。

 車云イ至リしましたが、ドリラには影響はなく、またひすあきさんも大きなケガはなく一安心。昨晩のテールランプ切れ、昼前のエンジントラブル、そして今回の車云イ至リ。

『2度あることは3度ある』

昔の人はうまいこと言ったものです。

 え?何があったか?『車云イ至リ』は『くるまいいいたり』と書いたんですよ。(;´∀`)

何事もなかったからネタとしてこうして書けるのですけどね・・・

【写真】何かあった?(ひすあきさん談)

●研修会ノ風景(其ノ参)

 

五段高原にて。ススキが広がります。石灰岩も

あちこちにあります。

ひすあきさんの到着を待ちます。このあと、あの出

来事が・・・

日本離れした風景の中を進みます。道は県道と

して指定されています。

 

鶴姫平には風力発電所があります。巨大な風車

が立っています。弥七もびっくり。

風力発電所の巨大風車をバックに記念撮影。カ

ワサキ車は私だけ。他の皆さんはホンダ車です。

 

◆松山市街へ

 いろんなコトがあった(のかな?)四国カルストを後にします。愛媛県に戻って地芳峠からR440を下って行きます。R440も四国を代表する3ケタ酷道ですが、地芳トンネルというバイパストンネルが建設中で大きく変化している最中の国道です。所々で道路改良工事が行われていますが、まだ多くの区間がウネクネ狭路となっています。

 いくつものカーブを曲がって進みます。やがて西谷という所で休憩。@あめふらしはあまりの眠たさで道端にダウン。少しだけ寝かせてもらいました。その間に、タカさんとひすさんがお茶を買いに走り回ってくれておりました。m(_ _)m

 R440の最後は豪快なトンネルで山を突っ切り、大きなカーブを描いてR33に至ります。R33に入ったところで、はやすぃ〜君の冷却水漏れの原因が判明。冷却水を流すホースのつなぎ目が緩んでいたのが原因で、ひすさんがテキパキと修理して無事解決です。ヽ(゚∀゚)ノ R33に入った私達は松山市街に向かって走り出します。本日最後のフリー走行です。R33といえども、山間を行く区間はローカル国道のような感じの道です。交通量が少なく快適に走ることが出来ます。久万高原町久万の町にあるサークルKで休憩。

 久万高原町久万からは交通量が増えてペースが上がりません。遅い車があったのでそれにあ

わせて走ることになるのですが、あまりにも単調な運転が続くのでまた眠たくなってしまいます。

 砥部町の市街に入った辺りから4車線道となり、それなりのペースで走れるようになると目が覚めました。松山市街地に近付くに連れて交通量も増えてきます。本格的な夕方のラッシュが始まる前に松山市街中心部に到着。伊予鉄の松山市内線を走る電車と併走して道後温泉に向かい、17時頃には到着しました。

【写真】松山市街を走ります。信号待ちで撮影。

◆道後温泉

 松山と言えば『道後温泉』。夏目漱石の小説”坊ちゃん”にも登場する由緒ある温泉です。バイクを近くの路肩に停めて道後温泉に向かいます。1894年(明治27年)に建てられた温泉本館は堂々たる木造三層楼で、どっしりとした佇まいです。

 ここには過去何度か来ていますが、その時はいつも400円の公衆浴場『神の湯』を利用していました。今回は奮発して1200円する『霊(たま)の湯二階席』を利用します。一人で来ると利用しないので、こういう時でないと入りませんからね。

 階段を上って2階にあがります。案内された広間には座布団と乱れ籠が並んでいます。ここで浴衣に着替えるとリラックスできました。一息ついてから中2階にある『霊の湯』へ。浴槽は『神の湯』にある浴槽の2/3ぐらいの大きさです。1階の『神の湯』に比べると利用客が少ないので、ゆっくりと入ることができます。

 湯に浸かると今まで疲れがス〜ッととれて行くのが分かります。あ〜極楽。極楽。暖まってきたので風呂から上がって広間に戻ると、お茶とお茶菓子が出てきます。窓から出ることも出来て夕涼みも出来ます。これだけ贅沢なことができるのに、たったの1200円というからお得です。

 しばらくすると体が冷えてきたので、1階の『神の湯』へ下りて行きます。1時間の利用時間内であれば『神の湯』も利用出来るのです。専用浴場ともいえる『霊の湯』とは違い、こちらはいかにも公衆浴場という感じの浴室です。銭湯的な場所と言えるでしょう。町の雰囲気を楽しむならばこちらでしょうね。 

 再び広間にもどりお茶を飲みます。しばしの休憩の後、浴衣を脱いで服を着替えます。このまま出るのかと思ったら、なんとガイドさんの案内で道後温泉本館ツアーが始まりました。考えたら本館はかなり広い建物です。構造も複雑そうで、階段がどこに繋がりまた何がどこにあるのかさっぱり分かりません。

 ガイドさんに案内されて着いたのは『又新殿』(ゆうしんでん)という皇族専用浴室でした。階段を下りていったので1階にあるのですが、『神の湯』などとは完全に隔離されてます。このような施設があるとは全く知らなかったので驚きました。外からは本館東側にある「御成門」からしか入ることが出来ません。当然のことながら、皇族専用だったので一般人は入れません。

 『又新殿』は、手前(門寄り)から「玄関の間」「御次の間」「玉座の間」の3つの部屋に分けられ、最奥にある「玉座の間」には天皇陛下しか座ることが許されなかったとか。この他にも警護の人が控える「武者隠しの間」があるそうです。これまた皇族専用で畳敷きの御手洗所(トイレ)を見学してから浴槽を見ます。最高級の御影石である香川県産の庵治石を使用した浴槽でした。昔は源泉噴出量が少なかったので、優先的にこちらに源泉を回していたそうです。浴槽からは手入れされた庭園を見ることが出来ます。今ではすぐ外が道路となり、旅館やホテルの建物が建ち並んでいますが、かつては何もなく静かな場所だったとか。

 『又新殿』は1899年(明治32年)に建設されました。以来、1954年(昭27年)(だったかな?)までの間に、計10回の皇族利用がありました。昭和天皇も御入浴されています。(注:『又新殿』での写真撮影は禁止されています。)

 この後は3階に上がります。『霊の湯三階個室』で使用する個室が並んでいますが、この一室は夏目漱石が愛用した部屋ということから、漱石ゆかりの部屋として『坊ちゃんの間』として公開されています。(こちらは写真撮影可です。)

【上写真】道後温泉本館に到着。歴史ある建物です。

【下写真】2階広間でくつろぎます。『又新殿』とは全く関係のない写真です。

◆タカさんは見た!

 道後温泉本館の知らない一面を見せてもらい得した気分で階段を下りて行きます。先頭はタカさん。急な階段を下りて行くと、

従業員のおばちゃんが慌てておりました。はて?何かあったのかと思っていたら・・・

 

「いや〜、ええもん見せてもらったわ〜」(タカさん談)

 

「???」

一同何がなんだか分かりません。

話を聞くと・・・

@タカさんが階段を下りると・・・

A女性脱衣所の扉がいきなり開いて、真正面に20歳代若いおねいちゃんの裸体(正

 面)が現れた。

Bおばちゃんの呼びかけで間違ったことに気づき、女性は慌てて回れ右。今度は裸体(背面)

 があらわに。

C扉が閉まった。

 女性が浴室と脱衣所の扉を間違えたために起こったハプニングです。この@→Cまでわずか数秒のことなのですが、その全てをしっかりと脳裏に刻みこむには十分な時間でした。これを見ることが出来たのは先頭のタカさんだけ。タカさんの頭の中には、若い女性の正面→左側面→背面のすっぽんぽん画像がインプットされているはずです。なんと羨ましい!なんとも悔しい出来事です。(´・ω・`)ウラヤマスイ 今回の大人な行動に対する褒美なのでしょうか。これからは大人な行動をしましょう。

 最後の最後に大人の出来事があったとは・・・(´Д`;)ハァハァ・・・

 火曜日MTサプライズ劇場 タカさんは見た! 〜道後温泉すっぽんぽん事件〜 <<終>>

【写真】大事件の舞台となった道後温泉。

◆清まる

 大事件のあった道後温泉本館を後にします。商店街を少しブラブラしてからバイクに戻って『清まる』に移動します。『清まる』で夕食をとることにしていました。清まるは知る人ぞ知るトンカツ専門店。厳選された材料を使用したトンカツ料理を食べることが出来ます。

 ”豚テン”や”トンカツ定食”などを注文します。ここのトンカツは肉自体も衣も油っぽくなくカラッとしており、サクサクした感じの食感です。あまりトンカツっぽくないトンカツなのです。メインディッシュのトンカツを食べ終わるとやって来たのが・・・

 

 

 

 

とんかつパフェ

 

 

キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!

 

 ”とんかつパフェ”とはその名の通り、”とんかつ”のパフェです。注文を受けてから作り始めるので、トンカツは揚げたてのはず。なのに冷たい。そして油っぽくない。トンカツなのでソースもかかっているけど、”ソースだぜ”と主張しない程度の適度な量と味。なんとも不思議な食べ物です。

 トンカツを手に取り、ここに生クリームや果物を載せて頂きます。トンカツとクリームと果物という組み合わせなのですが、これが意外といけるのです。決してまずくはなく、かといって美味しいというものでもありません。妙な組み合わせが絶妙な味を出しているのです。ほんと不思議な食べ物ですよ。

 なお、”とんかつパフェ”はあくまでもデザートです。メインディッシュではありませんので、単品では注文しない方が良いですよ。

 この店には他にも”とんかつケーキ”というトンカツの入ったケーキ(要事前予約)もあります。実はこれを秘密裏に注文しておいて、しょっち〜さんの「新店舗開店祝い」としてロウソクを立てて出すという計画を進めていました。しかし参加人数が少ないのと、注文しようと思ってサイトの写真を見ている間に「お腹いっぱい」になったので計画を中止したのはここだけの話です。

【写真】コップは飲み水ではなく、指を洗うためのフィンガーボールです。

◆関西汽船の夜

 『清まる』でお腹一杯になって出発。すぐ近くのコンビニで買い出しをしてから松山観光港に向かいます。観光港へはバイパスが完成しており、長いトンネルを抜けるとそこはフェリーターミナルでした。21時前に松山観光港に到着。長かった四国の旅もいよいよ終わりです。大阪南港へは関西汽船を利用します。

 窓口が開くまで発券所の待合室で待機します。今回はババ抜きはなしで雑談しておりました。やがて窓口が開きます。『瀬戸内倶楽部』の会員割引を使用したので大阪南港組の5名は3割引で乗船券を購入です。

 22時15分ぐらいに乗り込み口付近に移動します。しかし入港予定時刻の22時40分を過ぎてもフェリーは現れません。「今日は(大分港での)出港が遅れたので30分遅れです」と作業員の方が教えてくれました。夜空の下、さらに30分近く待ち続けます。23時10分頃、ようやくフェリーが到着。しばらく待った後乗船となりました。

 指定された(2等)船室に向かうと、私達以外に乗船客はおりません。50人近く収容できる船室に6人だけです。なんと!広い船室が貸し切りとなっていました。各々思い思いの場所に陣取って眠ることができます。これも”大人”の行動をしたからでしょうか?最後の最後にうれしいご褒美です。

 風呂に入ってから船室で宴会。我々以外に誰もいないので騒ぎ放題。今日の反省会と言う名の雑談で盛り上がります。しかし朝5時半から起きていた我々の体は疲れがピークに達していたようです。日付も変わる頃になるとついにダウン。思い思いの場所で寝ることになり、宴会はお開きとなりました。

【写真】 広い2等船室は『火曜日MT御一行様』専用で貸し切りでした。ヽ(゚∀゚)ノ

ボーリングができそうです。

○2006年10月18日(水)

大阪南港FT→各自の自宅

◆南港到着

 午前6時頃、神戸六甲アイランド港到着を告げる案内で起こされます。復路のフェリーはMCD君も一緒でしたが、仕事の関係で彼だけが神戸で下船となるのです。疲れからか照明がついても夢うつつの状態。下船準備を終えたMCD君を寝ぼけ眼で見送ります。

 午前7時10分頃、20分遅れぐらいで神戸六甲アイランド港に到着。起きあがって甲板に出てみると、甲板をウロウロしていたMCD君と会いました。これから車両甲板に下りるとのことで挨拶して見送ります。部屋に戻ると、MCD君の置き手紙が・・・

 

『実家に帰らせていただきます。』

 

 面白いねぇ。MCD君。もっと磨けば良いキャラになるかな?(゚∀゚)

 フェリーは昨晩の30分の遅れを引きずったまま神戸六甲を出港します。心なしかいつもよりも速度を上げて航行しているように思いますが、二度寝してしまったのでよくは分かりません。次に目が覚めると大阪南港到着直前です。急いで起きて下船準備をします。午前8時55分頃、結局15分ほどの遅れて大阪南港FTに到着となりました。

●研修会ノ風景(其ノ四)

 

神戸六甲FTに到着。ここでMCD君が先に下船し

ます。

貸し切りなので散らかし放題。毛布にくるまって寝

ているのは誰でしょう?

南港接岸。車両甲板が開放されます。いよいよ下

船です。

◆研修会終了

 関西汽船ではフェリーが岸壁に接岸後に車両甲板が開放するように改められ(以前は接岸直前に開放されていた)、接岸後に下りて行きます。固定を外して下船準備。ある程度の車とトラックが下船してから我々も誘導に従って下船します。

 2日ぶりの大阪南港です。一昨日の晩にここから出発したのに、数日ぶりに帰って来たような気分です。『あっ』という間に研修会が終わりました。良い天気のもとを走ることが出来ましたし、また大きなトラブルも ありませんでした。タカさんだけサプライズがありましたが、無事に終わることが出来ました。え?トラブルがあったって?『車云イ至リ』は『くるまいいいたり』ですよ。(;´∀`)

 ひすあきさんも書いておられましたが、何よりも今回は『誰にも怒られていない』のです。大人の行動をすることができたわけで、一応は研修会の目的は達せたかなと。来年はどうなるんでしょうか?

 さてフェリーから下りた我々は一度フェリーターミナル前に移動。ここで解散ということになり、あとは各自の自宅へ移動となります現実の世界に戻らねばならないのです・・・(´・ω・`)ショボーン

 

 掲示板を見るとブロスさんが書き込まれておりましたが・・・

 

 『家に帰るまでがツーリングです。研修終了まであと少し。気を引き締めて走りましょう。

 

 まさしくその通りです。走り慣れている大阪市内ですが、最後の最後に気を緩めてはなりません。走りながら一人また一人と別れて行きます。最後は@あめふらし一人だけとなり、ガレージに無事到着。KSRUを収容して自宅に戻り、ツーリングは無事に終了しました。

 

【写真】大阪南港FTに到着。さぁ、終了までわとわずかの走行です。

>>今回の参加者

MCD君【ホンダ ソロ】/ひすあきさん【ホンダ ドリラ】/タカさん【ホンダ シャリイ】/はやすぃ〜君【ホンダ NSR】/

しょっち〜さん【ホンダ ドリーム】/世話役@あめふらし【カワサキ KSRU】/6名。(申し込み順)

お疲れ様でした!

>>走行距離

10月16日(月曜日)  10km

10月17日(火曜日) 233km

10月18日(水曜日)  11km

*走行距離は@あめふらしのKSRUのメーターによる記録です。

【平成18年度火曜日ミーティング研修会レポート終わり】

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